シリコン(Si)×研磨パッドによる乾式研磨加工(ドライポリッシング)

シリコン

Si・ケイ素・硅素

Silicon

元素名
ケイ素
英語名
シリコン(Silicon)
元素番号
14番

研磨パッドによる乾式研磨加工

ドライポリッシング

Si基板の対象デバイス

シリコンのドライポリッシング(乾式研磨)は、モバイル機器向けのメモリーやマイコンなど、低背化のため薄いチップを作る必要のある、幅広い半導体デバイス製造に適応します。

Si基板のドライポリッシング(DP)加工の特徴や留意点

シリコンのグラインディング(砥石による研削加工)+ドライポリッシングをおこなう場合の特徴を紹介します。

反りの低減

シリコンウェーハを100 μm以下に薄化する際、裏面加工をグラインディングのみで実施すると、反りが発生する傾向にあります。グラインディング後にドライポリッシングをほどこすことで、この反りを低減することができます。

グラインディング後


グラインディング後

サイズ: Φ8 inch
厚さ : 50 µm
グラインディングホイール (研削加工用砥石): #2000

研削ダメージの除去

シリコンウェーハの裏面をグラインディングホイール(#2000)でグラインディング後にTEM観察をおこなうと、わずかなダメージ(歪み)が観察されます。グラインディング後にドライポリッシング(研磨量1~2 μm)をほどこした後にTEM観察をおこなうと、ダメージが除去できていることがわかります。

研削ダメージの除去

抗折強度の向上

球抗折強度測定は、チップ裏面への加工の影響を把握しやすい抗折強度の測定方法です。シリコンウェーハの裏面加工をグラインディングのみで実施したチップと、グラインディング+ドライポリッシングで実施したチップの強度を、球抗折強度測定の結果で比較すると、グラインディング+ドライポリッシュの方が強度は高くなります。これはドライポリッシングによりグラインディングのダメージの除去ができるためです。

抗析強度

加工写真

シリコンを研磨パッドにより乾式研磨加工(Siとドライポリッシング)
ウェーハ径 Φ300 mm、仕上げ厚 50 µm

抗析強度
 

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