レーザーリフトオフ加工とは、高出力のレーザーを照射して加工対象物の界面を加熱・分解し、この加工面を境界に剥離する加工技術です。従来のLLO加工ではガス励起のエキシマレーザーによる加工が主流でしたが、近年はダイオード励起固体レーザー(DPSS)を用いたLLO加工の採用実績が増えてきています。ディスコでは、大幅なメンテナンス時間の削減(消耗品交換および光軸調整の頻度低減)が可能なことと、加工品質が安定していることから、DPSSを用いたLLO加工を採用しています。また、LLO加工に独自の光学系を採用することで、反り量の大きいウェーハにも対応できる広い加工マージンを確保し、ウェーハに加工ダメージが生じることを防ぎます。また、剥離後の加工面粗さも従来比で1/3程度となります。
フルオートマチックレーザーリフトオフ(レーザーによる全自動剥離加工機)
現在販売しているレーザソーには、さまざまな自動化機能が付与されています。
搬送、加工位置の自動認識、自動剥離機能が付与されているため、加工対象をカセット単位で供給することができます。加工後の基板は、それぞれ別カセットに収納されます。
ダイオード励起固体レーザー(DPSS)
・マイクロLED(μ-LED)などのサファイア基板剥離加工
・パワーデバイス(Si、SiC、GaN等)など、裏面金属膜付き極薄チップの剥離加工